司法書士田中康雅事務所

ブログ

最近お亡くなりなる方は戦前戦中戦後の混乱期を経験した方々

昭和23年に民法が改正され法律上は相続は、
家督相続から、完全な均分相続へ変わりました。
ただ、「相続は長男がするもの」という意識は日本人の心にずっと根付いていました。

当時でも相続トラブルはありましたが、相続対策とは、相続税対策とほぼ同意義といっても過言ではありませんでした。
この頃、相続を専門にしている司法書士はほとんどいません。業務のほとんどが相続登記のみ。他の相続手続きを代行する専門家も皆無に近い状態。

時代とともに、皆さんの心の中にも家督相続から均分相続へと意識が変わったきた昭和から平成への移行期。

相続対策には3つが必要と謳われるようになりました。
・争族対策
・納税対策
・節税対策

私が司法書士になってのが、平成7年。
その時でも相続といったら司法書士の業務といえば相続登記のみ。

時は流れ、令和の時代。
いまでは多くの司法書士事務所が相続手続きを代行するようになりました。
相続の専門家も増えてきました。

皆さんの中でも、ほとんどの方が「相続=均分相続」となっているのではないでしょうか。

どのように遺産分割したら、相続人にとっていいのか。得なのか。有利なのか。
この分野はまだまだ、相続の専門家がお役に立つことができるでと思います。

相続は、それぞれのご家庭により全く違うし、なにしろ、相続を経験する頻度が少ないため、
本やネットでの情報だけでは本当にその家族にとってよかったかわからないからです。

でもいずれ、
相続の手続きも徐々に単純化、合理化されてくると思います。
そう遠くない将来、専門家がいなくても相続手続きが全部オンラインでできるようになるでしょう。

今後は、均分相続が前提で、
いかに分けるか。
いかに不良資産を承継しないか。
いかに換金するか。
等が相続の中心になってくると予想されます。

どのように遺産分割したら良いかという一般的な判断は、AIが行ってくれるでしょう。
相続対策もAIで可能かと。

民法上の相続は財産上の権利を承継することだけれども、
実際の相続とは、
「DNA、財産、想い、すべてを受へ継ぎ後世に引き継ぐこと」
だと思っています。

どう相続すれば、相続人にとって徳なのか

AIがこれを学習するまでは、
まだ司法書士が相続の分野でお手伝いできそうです。

司法書士田中康雅事務所